冬の美味しいものと言えば、カニ!ですね。
かに鍋、カニしゃぶ、焼きガニ、お刺身・・・いいですねぇ。
でも、1つ気になるのは、食中毒です。
カニの食中毒は、けっこう怖いんですよ。
でも、注意すれば大丈夫、もし食中毒になっても対処法を覚えておけば、慌てることなく適切に対応できます。
そこで今日は、カニの食中毒について、その原因と症状、対処方法や予防方法についてお話します。
心置きなくカニを食べるためにも、しっかりと読んでくださいね。
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カニの食中毒の原因は?
カニの食中毒で多いのは、腸炎ビブリオ菌とナグビブリオ菌によるものです。
「聞いたことがあるような気もする」人も「全然知らないぞ」と思っている人にもこれらの菌がどのような悪さをするのかわかりやすく説明していきましょう。
【腸炎ビブリオ菌による食中毒】 @特徴 腸炎ビブリオ菌は、海中に生息している細菌で、水温が15℃以上になると活発に動き出し、20℃以上で急激に増えます。逆に4℃以下ではほとんど繁殖しません。 また、真水の中では生きられません。ですので、鮮度の良い魚介類でもしっかりと表面を洗うことが大切です。 魚介類を調理した後のまな板や包丁、手指からの二次感染による食中毒も起こっています。 @症状 潜伏時間は8~24時間ですが、2~3時間で症状が出ることもあります。 激しい腹痛(おへその上から周辺)・下痢・吐き気・発熱・嘔吐などの症状が出ます。 |
【ナグビブリオ菌による食中毒】
@特徴 ナグビブリオ菌は、河川や沿岸部の海中に生息しています。特に下水などの汚染がひどいところに多く、その環境なら数カ月から1年以上も生き続けます。 コレラ菌の仲間なので、コレラ菌と同じように人の腸内で増殖します。コレラ菌がいるところには必ずナグビブリオ菌もいます。 魚介類の中でも特に感染しやすいのは、カニ・えび・生かきなどです。
@症状 潜伏時間は、5~12時間で、72時間以内に症状が出ます。 腹部不快感から下痢と急激な胃腸炎を起こします。他に腹痛・嘔吐などの症状があります。下痢は、水様性・軟便程度から血便などの状態が起こり、38度台の発熱を伴うこともあります。 |
腸炎ビブリオ菌なら2~3日で、ナグビブリオ菌でも1週間程度で回復しますが、子供や高齢者などは特に重症化しやすく、死亡する場合もありますので、きちんと病院で診ていただきましょう。
また、激しい下痢を伴うことが多いですが、むやみに下痢止めを使用しないほうが良いです。下痢により菌が排出されているのを妨ぐことになってしまいます。それよりも脱水症状に気を付けてください。
普通の体力があれば数日で治るとしても、やはり食中毒にはならないに越したことはありませんよね。
次は、食中毒の予防方法についてお話しましょう。
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カニで食中毒にならないためには?
カニなどの甲殻類は、すぐに生の状態ですと、品質はすぐに劣化します。
冷蔵の状態よりも温度が高ければ、細菌の増殖も心配です。
もし、お店などでカニを購入される場合は、寄り道せずにすぐに家に帰って冷蔵庫に保管してください。もしできればお店で氷などをもらっておくと少し安心ですね。
通販で購入する場合は、生のカニなら到着後すぐに冷蔵庫へ入れて、当日もしくは翌日には食べましょう。
冷凍のカニなら、冷凍室で保存して置けば問題ありませんが、解凍後はその日のうちに食べきるようにしましょう。
他に注意する点や予防のポイントをまとめておきます。
- 必ず4℃以下の状態で保存する
- 調理前に水道水(流水)で十分洗う
- 加熱調理する時は、中心部まで十分に加熱する
- カニなどの魚介類を調理した器具はよく洗浄・消毒する
- まな板は、生もの用と魚介類や肉類とは分ける
まな板の使い分けなどは、はじめは面倒だと思われるかもしれませんが、慣れればそんなに気になりません。
4℃以下の保存も冷蔵庫に入れてしまえばいいだけ。
調理前に洗うのなんていつものことですし、十分加熱することも普通の食中毒予防として当たり前です。
そう思えば、大して難しい予防方法ではありませんね。
これで、細菌をやっつけられるなら、ラッキー!くらいのポジティブ精神で行きましょう。
カニの食中毒はとっても怖い!食中毒にならないためにはどうすればいい?まとめ
今日はカニの食中毒についてのお話をしました。
内容が内容なので、いつもより少し堅苦しい記事になっちゃいましたね。
でも、みんな大好きなカニを安全に美味しく食べるためには大事なことです。
カニに限らず食中毒なんて、経験したくありませんよね。
ちょっとしたことで食中毒は防ぐことができますので、あなたとあなたの大事な人たちを守るために少しだけ注意してくださいね。